Interview
Business Producer
リアルとデジタルをデータでつなぎ、 顧客体験を最大化する。
Kazuma Oki
Business Producer
DX本部
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経歴2013年~2019年:デジタルマーケティング専門会社
2019年~2021年:コンサルティング会社
2021年〜:資生堂インタラクティブビューティー株式会社 -
経験・スキル
- アクセス解析、データドリブン、データコンサルティング、SNS運用
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志望動機広告代理店やコンサルタントのようにクライアントを挟むことなく、生活者により近いポジションで自分の思う仕事をしてみたかったことと、リアルとデジタルをつないだ顧客体験の最大化に取り組みたかったことが動機です。

——リアルとデジタルを兼ね備えた環境に惹かれたそうですね。
高校生の時に販売のアルバイトをしていました。長くやっていると、声をかけるべきお客さんや、そのタイミングが自然と掴めるようになってきます。けれど、それがうまくできない人もいる。できる人とできない人のギャップを埋め、均一に効果を出すために活用すべきなのがデータではないか?当時から、そんな風に考えていました。そのうち、「データを活用してリアルとデジタルをつなぎ、顧客体験を最大化する」ことが、私のテーマになっていったのです。
資生堂には店舗があり、美に関するカウンセリングのスペシャリストであるビューティーコンサルタント(BC)もいます。そして、デジタライゼーションも積極的に進めている。まさに、私が実現したいことに取り組める環境だと考えました。

——具体的には、どのような取り組みを進めているのですか。
今は「有力なツールづくり」の段階ですね。資生堂の中にどんなデータがあるのかを確認しながら、営業やBCにヒアリングを行い、データ活用の方向性を探っています。仮説はいろいろと出てきたので、「ツール」として実用化することへのニーズを検証しているフェーズです。購買や行動についての価値あるデータを持つ資生堂ですが、その活用はルール化があまりされておらず、データを活用しきれていないのが現状です。まずはデータをきちんと活用することへのマインド醸成が不可欠ですし、そのためにも成功事例を生み出さなければならない。まだまだ先は長いものの、現場のリアルな声を取り込みながら着実に前進している手応えも感じています。前職で培った調整力と、システムの細かなつくり込みに対する知見をフルに活かしながら取り組んでいます。

——いずれは機械学習の導入も視野に入れているとか。
前職でも機械学習に取り組んでいたので、資生堂でもトライしてみたいですね。「お客さまの好みを予測してBCによる接客体験を最大化する」といった使い方を考えています。一方で、好みを把握していることがお客さまに伝わりすぎると不快感につながりかねません。データだけではなく、接客方法も併せてつくりあげる必要があるでしょう。
すべてのBCに一律に押しつけるのではなく、これまでの経験や技術と並列に置かれるツールのひとつとして、「もしよければ使ってください」、という位置付けにしたいと思っています。新人のBCにとっては、経験が乏しいうちから顧客体験をより良くしていくためのツールとして有効ではないでしょうか。
——資生堂という会社自体、お客さま視点へのこだわりは強いですね。
本当にそう思います。たとえばビジネス上のジャッジを行う際には、「お客さまがどう感じるか」という顧客目線の優先度がとても高いと感じます。また、これは資生堂の美意識の表れなのかもしれませんが、お客さまの目に触れる言葉ひとつ、アイコンひとつへのこだわりにも凄みを感じますね。これで本当に正しく伝わるのか、違和感はないか。あくまでもお客さまの立場から徹底的な吟味を繰り返します。こちら側の正論で進めてしまいそうなところを引き戻してくれる、いい風土だと思っています。※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。
