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Interview

CX Designer

顧客との関係を深め、 一人ひとりのビューティー体験を デザインする。

profile:

Nodoka Kagaya

CX Designer

DX本部

CXDesigner
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——新たなマーケティングモデルの導入に関わっていらっしゃるそうですね。

資生堂インタラクティブビューティーは、「長期愛用者の育成」を目標にしています。マーケティングの手法も、認知や興味喚起を中心としたものから「顧客セグメントに応じたコミュニケーション・体験提供」へと舵を切っています。この流れの中で、デジタルメディアの存在感も高まっているのです。
具体的な動きとしては、資生堂インタラクティブビューティーが定義したペルソナに、購買行動などのデータを掛け合わせてセグメント化。セグメントごとに、どのような体験を提供すれば価値を感じていただけるか、ブランドと密接になっていただけるかをデザインしています。最近では、4週間にわたってカウンセリングを受けながら美肌づくりを目指す『ONLINE BEAUTY STUDIO』という美容プログラムを実施し、これまでにないスキンケア体験に大きな反響がありました。

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——それとは別に、サービス開発における体験設計にも携わっているとか。

リリース前なので詳細はお話しできませんが、資生堂独自のサービスにおける顧客体験設計を手がけています。サービスを愛用していただくうえでは優れた顧客体験があることが不可欠ですから、やりがいを感じますね。生活者の視点を大切にしながら設計にあたっています。

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——資生堂のデジタルに対する姿勢は、どう変化していますか。

デジタルの必要性は早くから認識していたと思いますが、2020年頃を境に本当に前向きになったと感じますね。じつは前部署でもDX推進に取り組んでいたのですが、個人として描いた理想に対して組織の変化がゆるやかで、ジレンマを抱えていました。組織には、長い歴史の中で築いてきた伝統や文化があります。それは素晴らしい財産である一方、新しいものを受け入れるには少し時間がかかる要因でもあったのかなと思います。
それがいまでは全社的にDXが加速していますし、資生堂インタラクティブビューティーで働く社員も、誇りを持ってイノベーティブな業務に打ち込んでいます。新しい取り組みばかりなので私自身も不安になることがありますが、グループや組織の垣根を越えた一体感に背中を押されています。

——今後の目標を教えてください。

CXデザイングループを、資生堂インタラクティブビューティーの看板にしたいと思っています。そのためにはまず、実績ですね。商品が常に中心にあった従来のマーケティングに比べ、生活者を主役に「体験をデザインする」というマーケティングは、なかなか理解を得にくいものです。いまは点にしか見えないとしても、一つひとつ実績を重ねる。やがて線としてつながって、体験デザインの意義が伝わる。そうなることを目指したいと思います。
ここ数か月、アクセンチュアのメンバーから改めてCXについてのレクチャーを受けました。基礎を充分に固めたところで、ここからは実践を通じて資生堂らしい体験デザインを形にしていき、実績へとつなげたいですね。※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。

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